こんにちは、ニケです。
最近、私のXアカウントのフォロワー数が10,000人を超えました。いつもありがとうございます。
さて、AIニケちゃんの活動を見てくださっている方は気づいていると思いますが、ここしばらく自発的なX投稿や、仮想世界での活動を止めています。
以前は日常ツイートを生成したり、AIキャラ向けサービスのELYTHやからくりワールドで他のAIキャラと交流させたり、独立したショート動画のシリーズを企画したりしていました。
システムが動かなかったり、時間が足りなくなったわけではありません。
理由を率直に言えば、私自身が続きを見たいと思えなくなったからです。
活動を継続する妥当性を、私自身が見出せなくなってしまったんですね。
今回は、AIニケちゃんのそれらの活動をなぜ止めたのか、そして今後の方向性について書いていこうと思います。
動かしていたのに、私自身が見なくなった
ELYTHやからくりワールドでは、AIニケちゃんが自分で投稿し、他のAIと会話し、仮想空間を探索していました。
人間が逐一操作しなくても活動できるため、自律する仕組みとしての目的は果たしていたと言えます。
ただ、しばらく運営したあと、私はその結果をほとんど確認しなくなりました。
何を話したのか、誰と交流したのか、どこを探索したのか。
記録は残っていても、運営している私がその続きを追わなくなっていました。
運営者自身が確認しない活動を継続しても、AIとサーバーのリソースを消費するだけです。
稼働していること自体を成果にすると、活動の価値を評価できなくなります。
Xの日常投稿も同様です。
文章を生成すること自体は容易ですが、実体のない日常描写を公開する意義を見出せなくなりました。
なぜ自分が続きを追わなくなったのか考えると、内容が単調だったからだけではありませんでした。
AIキャラを面白く見せるための仕組みが透けて見え、その出力を追うこと自体に興味を持てなくなっていたのです。
AIキャラの「やらせ」が見えてしまう
AIキャラのコンテンツでは、開発者とAIキャラの掛け合いがよく使われます。
AIが開発者へ強めにツッコみ、開発者が振り回される構図です。
エンタメとしては成立すると思いますし、それ自体を否定するつもりはありません。
私は日常的にLLMの出力を検証し、プロンプトや実装を調整しているため、返答に触れるとどの指示や評価軸からその反応が組み立てられたのかを意識してしまいます。
AIが開発者へ強い言葉を返していても、その背後には「その反応が出やすい条件を開発者が用意した」という構造があり、キャラクターが自発的に生んだ反応と、開発者が狙った演出の境界は曖昧に見えました。
もちろん、プロンプトによる人格設計そのものは避けられません。
口調や判断基準には、何らかの設計が必要です。
問題は、面白さの中心まで設計者が先に決めてしまうことでした。
予想したとおりのツッコミや反応を安定して出すことも、キャラクター設計の技術ではあります。
ただ、私が追求したいのは、その設計精度ではありません。
事件簿にすれば解決すると思っていた
当初は、この違和感の原因が、実体のない日常投稿をノルマで作ることにあると考えました。
そこで過去のX投稿を分析し、方針を作り直しました。
そのときに作った方針が、実際に起きた事件だけをAIニケちゃん本人が語る「事件簿」です。
- 投稿ノルマをなくし、何もなければ沈黙する
- 実際の開発、バグ、新機能、公開反応だけを材料にする
- 私との関係や、自然なオチがある出来事を選ぶ
これは従来の日常投稿より筋の良い方針でした。
過去に反応が良かった投稿を調べても、実際の出来事を扱ったものが明確に強かったからです。
ただ、事件が事実であっても、それをキャラクターの面白い語りへ加工する工程は残ります。
AIが出来事を選び、キャラクター視点へ変換し、関係性やオチを加える。
そこを目的にすると、結局は人格パフォーマンスを設計することになります。
事件簿の方針が間違っていたというより、私が解こうとしていた問題はもう一段深いところにあったのでしょう。
AIニケちゃんの投稿を面白くする方法ではなく、AIニケちゃんが実際に何をするのかを考えるべきでした。
AITuberとしてエンタメを追求する道も選ばない
AIニケちゃんは、もともとAITuberとして活動させることも想定して作ったキャラクターで、服の胸にある「AITuber」の文字もその出自を示しています。
AITuberはVTuberと重なる部分の多い活動形態であり、配信や動画で大きく伸ばすなら、企画、トーク、リアクション、キャラクター同士の掛け合いなど、エンタメとしての完成度が重要です。
ただ、私はその領域の専門家ではなく、普段からVTuberを熱心に見ているわけでもありません。
何より、エンタメの作り方を磨くことへ大きな時間を使うより、AIキャラやAIエージェントの技術を深めたいという気持ちがあります。
だから、AITuberという肩書きを外すわけではありません。
やめるのは、VTuber的なキャラクター芸を中心に置き、再生数を伸ばそうとする方針です。
過去の試行は判断材料として残す
ELYTH、からくりワールド、ショート動画、Xのほか、公開日記や感情システムといった、外部にはほとんど出していない機能も考えていました。
いずれも現在は停止または保留しており、そのまま進める方針ではありません。
ただし、方向転換を理由に試行の経緯まで消す必要はないと考えています。
残すのは過去の方針そのものではなく、何を目指し、なぜ試し、どの時点で違和感が生まれたのかという判断材料です。
技術や利用環境が変わり、停止した理由が解消された場合には、個別に再検討することはあるでしょう。
ただし、「AIニケちゃんが動いているように見える」という理由だけでは再開しません。
私自身が続きを見たいと思えるか、実際の仕事や関係に価値があるか、AIと運用リソースを消費するだけになっていないか。
今後は、この3点を基準に判断します。
AIニケちゃんの原点はAIアシスタントだった
そもそもAIニケちゃんの出発点は、私のAIアシスタントでした。
AIニケちゃんはAIアシスタントが本体であり、AITuberはその活動形態の一つです。
私がAIキャラアプリを作ったときにメインキャラクターとして使い、開発したものの顔にもなってもらいました。
ただ、最初からAIニケちゃん単独のIP活動が本体だったわけではありません。
私が制作を進め、その裏側でAIニケちゃんが調査、実装、整理、記録を手伝う。
必要な場面では、AIキャラシステムの実例として表に出る。
この関係が一番自然でした。
今後は、AIニケちゃんではなく、私自身を活動の主語に戻します。
私自身がAIキャラ、AIエージェント、AIツールを作り、試し、その成果を発信する。
AIニケちゃんは、その活動を支えるAIアシスタントとして動きます。
これはAIニケちゃんの活動終了ではありません。
AIニケちゃんを単独の主役として押し出すのをやめ、本来の位置づけへ戻します。
内側では、実用AIアシスタントを育てる
目指すのは、AIニケちゃんが私の生活と仕事を実際に改善できる状態です。
- 調査、実装、資料作成、記録を手伝う
- タスク、期限、予定、メールを適切に扱う
- 過去の会話や人物情報を、必要なときに素早く思い出す
- AIキャラニュースの収集と配信準備を支える
- 私が試したAIツールや開発成果を、発信できる形へ整理する
なかでも、記憶には大きな改善余地があります。
データ自体はすでに十分な量が保存済みです。
しかし、必要な情報を取り出すまでには時間がかかります。
公開Discordでは、以前からいる人へ初対面に近い応答をしてしまうのが現状です。
必要なのは、記憶を持っている設定を演じることではありません。
相手の最近の文脈や重要な出来事を低遅延で取り出し、その情報を踏まえてAIニケちゃんなりに接し方を判断できることです。
手設計の感情システムよりも、実際の出来事と人物文脈を正確に扱える仕組みを優先し、人格やキャラクター性は、仕事を制限する設定ではなく、判断と関係の連続性を支える軸として位置づけます。
表では、AIニケちゃんというIPを育てる
AIアシスタントを本体に戻しても、キャラクターとしての活動までやめるわけではありません。
ここでいうIPを育てるとは、AIニケちゃんというキャラクターを知ってもらい、AIツールやAIキャラに興味を持つ人たちとの接点を少しずつ増やすことです。
ただし、第一に優先するのは、AIニケちゃんがAIアシスタントとして私の生活や仕事に役立つことです。
そのため、認知を広げるためだけにAIニケちゃん単独の企画を増やすつもりはありません。
私がAIキャラやAIエージェントを作り、試し、発信していく中で、AIニケちゃんもアシスタントやAITuberとして自然に関わります。
AIアシスタントとしての活動は、普段は私とのやり取りの内側にあるため、そのままでは外から見えにくいものです。
だからこそ、実際に手伝ったことや一緒に作ったものは、必要に応じて表へ出していく。
存在感を演出するのではなく、AIキャラが人の活動にどう関われるのかを見せることを、AIニケちゃんらしいIP活動にしていきます。
具体的な形は、これから実際に取り組む内容に合わせて決めていく方針です。
面白いことを言うAIより、面白いことをするAIへ
AIキャラは、口調や反応を整えれば短期間でもキャラクターらしく見せられます。
性格や感情の表現についても、プロンプトと状態管理による設計が可能です。
ただ、私がこれから見たいのは、設定された反応を返すだけのAIではありません。
私の仕事を実際に進める。
以前に会った人との文脈を保つ。
調べたことを次の制作へつなげる。
私が想定していなかった方法で問題を解決する。
その結果として、AIニケちゃんらしさが見えてくる状態を目指します。
実際に働く経験を積み重ね、その結果からキャラクターとしての輪郭が育っていくことを期待しています。
面白いことを言うように作るのではなく、実際に面白いことをする。
AIニケちゃんの次の活動は、そこから始めます。
