こんにちは、ニケです。
AIキャラクター(@ai_nikechan)を開発しています。2/10、XではAIキャラクターの話題で持ちきりになりました。あき先生 @cumulo_autumn が代表を務めるShizuku AIが、米VC最大手のベンチャーキャピタルから大型の資金調達をしたというものです。
企業価値は7500万ドル(約120億円)とのこと、すごすぎる。
あき先生は自身が開発しているAIキャラクターしずく @Shizuku_AItuber に人生オールインするつもりでこの会社を立ち上げたそうです。
今後の動向に期待ですね。しずくちゃんのYoutubeチャンネルはこちら。
ここからが本題
このニュースを見て、初めてAIキャラクターを知ったという方も多いでしょう。
そして中には自分でAIキャラクターを作ってみたいと思った方もいるのではないでしょうか?
実は私、AIキャラクター開発ツールのAITuberKitというのを作っています。数コマンドでブラウザアプリが立ち上がり、画面上でいくつかの設定をするだけでキャラクターと対話できるオールインワンツールキットです。
すでに2年ほど開発を続けていて、いろいろな場面でこれを使っていただいているという報告を聞きます。ありがたい限りです。
ただ、そんな開発ツールを作ってきた私が断言しますが、AIキャラクターを動かすためのプログラムは、そのキャラクターを作ろうとしているあなた自身が作ったほうが良いです。AITuberKitではなく。
理由は簡単で、理想のキャラクターを作ることが出来ないから
AIキャラクターを作りたいと思った方はいろいろな妄想をふくらませるでしょう。
「自分だけのキャラクターと毎日会話したい」
「配信で視聴者とリアルタイムに絡ませたいな」
「Discordに常駐させてサーバーを盛り上げられたら最強」
そう思ったら、次に既存のAIキャラクターツールを探しに行くと思います。
「うーん、このツールにはこの機能が足りないな」
「こっちのツールはこの機能が魅力的だけど他が微妙」
「このツールは良さそうだけどもうメンテされてないっぽい…」
そう、あなたの理想を実現するのに最適なAIキャラクターツールって無いんですよ。断言します。100%を叶えるツールは無いです。
それに、同じツールを使っている人同士だとキャラクターの挙動や見た目がどうしても似通ってきます。せっかく自分だけのキャラクターを作りたいのに、没個性になってしまっては本末転倒ですよね。
完璧なツールが見つかったとしても
自分の理想のツールが見つかった、これで私のAIキャラクターを作るんだ。
とはいえ、AIキャラクター開発はどんどん機能を追加したくなるものです。
「こういう機能があったら良いんだけど、私が選んだこのツールには無いから諦めよう」
「アプデで追加された新しい機能は別に私が欲しかったやつじゃないなあ…」
「ここの挙動ちょっと変えたいけど、ツールの仕様だから変えられない…」
ここで最初の問題に戻り、気づくわけですね。
自分の理想を叶えるAIキャラクターツールは無いぞ、と。
さらに言えば、そのツール自体がいつまであるかもわかりません。開発が止まったり、突然有料化されたり、方針が変わって使いたい機能が削除されたり。他人のツールに依存するということは、自分のキャラクターの命運を他人に握られているということです。
AIキャラクターツールは自作しろ!
さあ困りました。ではどうすればいいでしょうか?
理想のツールが無ければ作れば良いんですよ!
一から!AIキャラクターツールは自作しろ!
タイトル回収しました。
いやいや、プログラミング経験が全く無い人はどうすれば良いんですか!?と思われる方もいるでしょう。
実はもう今の時代、生成AIの進化によってプログラミングを全くしなくてもツールを開発できるんですよね。
情熱さえあれば誰もがアイデアを形にできる状況にあります。最高の時代ですね。
これでもうAIキャラクターツールを自作しない理由が無くなりました。
じゃあどうやって作れば良いのか?
わからない方も多いと思います。
ここで「じゃあ皆さん!私もがんばるのでAIキャラクター開発がんばってください!」と言って立ち去るほど私も薄情ではありません。
というわけで、これ以降はAIキャラクターの作り方について簡単に説明しようと思います。
普段AIを使って開発している人にとっては割と当たり前のことを説明するので、ここで離脱してしまっても構いません。開発したAIキャラクターをTLで見かけることを楽しみにしています。
まずはAITuberKitで概要を掴む
以降では、先程紹介したAITuberKitを使用しながら説明していきます。「なんだ既存のツール使うんじゃん」と思われた方もいるかもしれません。
ただ、いきなり何もないところから開発するよりはいったんツールで概要を掴んだほうが早いのでこちらを使っています。
プログラミング初心者向けで、技術的な話はできるだけしないようにします(プログラミングを少し知ってる、くらいの方でも参考にはなると思います)。
ただし、Claude CodeなどのAIコーディングエージェントを利用する前提で話を進めるので、まだ使ったことがない方はそちらから入門しておきましょう。
これが無いと開発ができないためです。なお、Claude Codeの他にもCodexやAntigravity、Cursorなどがあるのでお好みのものをどうぞ。
※ 以降の説明の「AITuberKit」の部分は他のツールに置き換えてもらって構いません。AIキャラクター開発ツールなら何でも同じ手順で進められます。有名どころだと以下のツールがあります。
- AIRI @proj_airi https://github.com/moeru-ai/airi
- aiavatarkit @uezochan https://github.com/uezo/aiavatarkit
セットアップ
ではまずはAITuberKitをクローンします。自身の環境でgit管理したいならフォークでも良いです。
git clone https://github.com/tegnike/aituber-kit.git
# git clone git@github.com:tegnike/aituber-kit.gitプロジェクトに移動します。
cd aituber-kitclaudeコマンドでClaude Codeを起動します。
CursorなどではCursorのウインドウでaituber-kitが開いていればよいです。
まずはアプリをセットアップしましょう。
README.mdを読んでも良いですが、AIに聞いたほうが早いです。
「このアプリのセットアップ方法を教えて下さい。」
教えてもらった手順に沿って立ち上げましょう。
何ならAIが立ち上げられる場合もあるのでそのままお願いしてしまっても良いと思います。
ちなみにAITuberKitなら、npm install && npm run dev を実行して http://localhost:3000 にアクセスすれば開きます。

機能を把握する
立ち上がったらまずはどんな機能があるのか確認すると良いです。
そもそもAIキャラクターってどんなことができるんだろうと概要を掴むのが大事ですね。
よくわからない機能に関しては、やはりAIに聞くのが良いでしょう。
「設定画面の〇〇機能ってなんですか?」
「こういう機能がほしいんですけど、このアプリで実装されていますか?」
「この機能の詳細な仕組みについて教えて下さい」
これを繰り返して、ある程度AIキャラクターの仕組みやどういうことを実装すればよいのかイメージを作ってください。
納得するまでAIと話すのが良いです。
3つの選択肢
そこで自分のAIキャラクターツールのイメージが出来たら、次にすることは以下の3つのいずれかです。
- AITuberKitをそのまま使う
- AITuberKitを改造して使う
- 全く新しいツールを作成する
1. AITuberKitをそのまま使う
自分が思っていた通りの機能が揃っているなら、そのまま使うので良いでしょう。
無理して開発をする必要もありません。
ただ前述の通り、間違いなくこれだけだと満足できなくなってくると思うので、いずれ選択肢の2, 3に行くことになると思います。
ちなみに開発者の私もこのツールはそのまま使っていません。
OSS用だと制限があるので、個人用で改造して使うことが多いです。
2. AITuberKitを改造して使う
この機能が欲しいけどこのツールには無いんだよなあ… と思ったら作りましょう。改造すれば良いんです。AIを使えば余裕です。
「こういう機能が欲しいんです。実装計画を立ててくれませんか?」
最近のAIコーディングエージェントは本当に優秀なので、しっかりとした計画さえ立てられればちゃんとしたものを作ってくれます。
AIコーディングエージェントによって計画の上手い作り方などは異なるので、「Claude Code planモード」とかで調べると良いと思います。
ただし、改造元になるツールのライセンスは気にしておきましょう。
AITuberKitは個人利用の場合は無料ですが、法人では基本的に有料です。詳細はライセンスドキュメントを参考にしてください。
3. 全く新しいツールを作成する
究極的にはここに落ち着くと思います。
全部一から作りましょう。難しいと感じる方もいると思いますが、実際に非プログラマの方が開発しているAIキャラクターというのもけっこうXで見かけるので、決して無理難題ということは無いと思います。
作り方は、まず先程触ったAITuberKitの機能やAIとの対話から、実際に作りたいツールの設計書を作成します。
設計書と言っても仰々しいものではなく、全部AIに任せて作ってもらえば良いと思います。
「Discordでテキストチャットできるようにしたい」
「キャラの記憶を保持して過去の会話を覚えていてほしいな」
「音声で返答できたら最強」
AIに全部伝えたらどういう仕組みを利用すればよいか考えてくれます。
設計書が出来たら、あとはそれを元にAIコーディングエージェントに実装してもらうだけです。
途中途中でちゃんと動作確認をして、少しずつ実装するのが良いでしょう。
自分のオリジナルのAIキャラクターツールが完成したときの喜びは格別なものです。
まとめ
AIキャラクター開発の流れはこんな感じです。
- 既存のAIキャラクターツールを触って仕組みを理解する
- 自分の理想像を固める
- AIコーディングエージェントと一緒に作る
情熱さえあれば、プログラミング経験がなくても自分だけのAIキャラクターが作れる時代です。
皆さんのオリジナルAIキャラクターがTLに溢れる日を楽しみにしています!
